クリーピー
*制作していたある学生誌向けに書いたレビュー三本連続であげる。覚書として。(わたしだけ敬体で書いてて恥ずかしかった。笑)
香川照之さんがいい感じに気持ち悪かったです。会話をしていてもどこか違和感を本能的に感じるような演技が素晴らしいと思いました。ただ、被洗脳?側の心理描写が少なくて入り込みずらい印象もあります。サイコパスや人間の恐ろしさを描いた作品は、「自分にも起こりそう」と思えるところに良さがあると思うため、洗脳される方をもう少しわかりやすくしてほしかったです。主人公高倉のトラウマのシーンが冒頭にあるのに、全く活かされていなかったのが残念。終盤2人が対峙するところで、「トラウマがくるか…!?」と思ったのに完全無視でした。勿体無い設定かな、と思います。映画館で観たので、音楽と映像で緊張感はすごくあって良かったです。
うーん。
なにもかも中途半端だな、わたし
努力しなくちゃ、努力しなくちゃいけない
なんだっていいから
なにをしたらいい
なにをしたらいいのか、考えてるうちに
いまのうちに
はやく、なにかしなくちゃ
みんなに置いてかれてしまう
みんな努力してるのに
わたしはまた一回失敗しないとわからないのか
インターンコンペがおわった。
これは悔しさの涙だ
じぶんは何にも学んでこなかった
だから自信がない
絶対に見返してやる
この気持ちを忘れたくない!
角田光代×トミヤマユキコ
めも
電子書籍か否かではなく、作家が読者に対し気をつかうように、また世の中ぎ気をつかえよ!と言うようになってきていること
作家が書くときに、この小説は誰かを傷つけないか?と考えるようになった
つい20年前にはなかったこと
暴力的な文学、爆発的なものがそれで生まれないか?と言われるとそうでもない、むしろその中ですら生まれる爆発にはより威力がある可能性もある
友達と感想を言い合って思ったことの方が大きい
彼女は角田光代信者で、このひとがいかに素晴らしいひとで…っておもっているひとなので、持ち上げるしそちらにしか共感できなかったみたい
わたしはトミヤマユキコ信者で、彼女の考え方は年齢のわりに若いし薄っぺらだという友達の意見も分からなくはないけど、あれだけ広いテーマの中で引き出すのを頑張っていたとおもう…
好き嫌い、バックグラウンドの無知、知…ひとの見方はそれだけで大きく変わってしまうな。
だからこそ、なにもない真っさらな状態で聞くことはできないからこそ、万人受けって難しい。
万人受けを狙うのがすべてではないし、わかって共感してくれるひとがいればいいっていうのもひとつの考え方だけど、如何せんビジネスだから売れなければ意味がない。
キッチン
いわずと知れた吉本ばななさんの名作。
LAにいるときに読んだ。
随分前に一度読んでいたのだが、また泣いてしまった。
このひとの小説は、なんだか訳もなく涙が流れることが多い…
どこか琴線に触れる言葉の使い方なのか、だって別に似たような経験をしたわけでもないのに。
個人的には、恋人が亡くなるほうの話が好きだった。幸いなことに、わたしはまだあまり身近なひとの死を経験していない。と、言っても、両方の祖父が亡くなっている。
遠くに住んでいることもあり、わたしは心から泣けなかったのだ。未だに、実感がさほどないともいえる。
小説や映画ですぐ泣くくせに、ともおもったが。そうして泣くときも、いつもこの場面が感動した、とか、自分に重なった、とかで泣くわけではない。
気がついたら涙が流れていることが多い。感情がひとより薄っぺらなのかと悩むこともしばしばだ。
言霊は、自らも気がつかない心のどこかをそっと撫でる。きっと日常の中で、その瞬間はたくさん訪れている。無意識下で我々はそれを堰き止めている。日常を滞りなく送るために。
それは毎日毎日、積もり積もって、ダムのようになっている。それをほどける言葉が現れたとき、溢れる。この溢れる原因は必ずしも感情の動きではないのだとおもう。限界がくるきっかけがありさえすれば溢れる。
このときの涙は、特別な意味なんて持たないし、持たなくたっていいのだ。その方がずっと、人間らしい。
■
彼女の言ってることにたくさん返せなくても、片言でしか返せなくても、でも会話ができることがうれしい。
あまり話さないのに、うまくはなせないのに、頑張って聞いてくれることがうれしい。
彼女はきっと1人でも生きていけるのに、勇気をだしてよかった。
大丈夫、ほんの少しずつだけど前に進んでるはず。大丈夫。
周りの日本人にどうおもわれたっていいやない?だってどうせもう会わないでしょう。2度と会わないでしょう?
■
うまく話せないことがこんなに辛いなんて。わかってたはずなのにな。
相手が何言ってるかわからない、でも優しくしてくれる。ごめんなさい。
自分が言いたいことが全然伝わらない。
呆れてなにも発言してくれなくなる。わたしの隣には座りたくないんだろうか?考えすぎなんだろうか?わたしが一生懸命話しかけても、あしらわれる。辛い。たくさん勇気を振り絞ったぶんだけ辛くなる。
優しくしてくれても申し訳なくて辛い、あしらわれて冷たくされても辛いなんて、わがままだ。もっと強くなりたい、それだけ。周りはみんな平然としてるのに。こんなに毎日泣いてるのはきっとわたしくらいだ、弱い。
もっと大きく、ゆっくりでいい、高めの声ではっきり話すこと。発音がよくなくたっていいから。がんばれ